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半分青い

2023/9/9

風に乗ってどこからともなくオオルリの囀りが聞こえて来た。

まさかこんな時期にそれはないだろうと最初は気のせいかと思ったが、それでも声の方向の視界を探すと約80mほど先の伐開地の疎林にその声の主を発見。

どうやら若い個体がさえずりの練習をしている様子。全体の調子は親に負けず流麗だが、よく聞いているとオオルリ特有の最後のジェジェを忘れる時がある。

夏鳥の成鳥はもう移動を始めている時期だが、その年生まれの若い個体は少し遅れて南へと渡っていく。

この個体がこの土地の生まれなのかもっと北から移動してきたのかは不明だが、来年の繁殖時は日本三鳴鳥の名に恥じないような歌をしっかり歌えると良いね。

LUMIX GH6 / Swarovski STX95 / 4K120P静止画切り出し

季節移動というとタカ渡りのように群れをなして飛んでいく..もちろん同じグループというわけではないが..ことを想像しがちだが、小鳥たちはひっそりと人知れず渡っていく。

この小さな体のどこにそんなエネルギーがあるのかなどと、ついぞ不思議に思ってしまう。

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新緑の季節

2023/5/1

県北の辺境の地にも新緑の季節がやって来た。紅葉時期と並んで山野が最も美しい季節でもある。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / Velvia

エゾムシクイ、ビンズイ、コルリ、オオルリ、マミジロ、クロジの今シーズンの初見&初鳴きを確認。

特にオオルリは一気に入って来たのか、沢沿いのあちこちでよく囀っていた。

今年はなかなか林縁に姿を見せてくれないキビタキだが、GW中にようやく撮影。もう葉が展葉し始めているので、渡来初期のこの期を逃すと撮影は難しくなる。

タイミングが合うと遅咲きの桜で餌をついばむ姿が観られるのだが、今年は残念ながら桜散った後となった。

ということで、タイトルとは異なり写真は黄色い鳥w

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14

そう言えばこの連休中に今年も近所でオオルリのさえずりを確認した。場所は昨年と同じ谷筋。

雨でも振らない限りは涸れ谷なので、あまり適地とは思えずその線は期待していなかったのだが、その後も連日鳴いているので、2年続けてとなると繁殖している可能性があるかな。

繁殖確認したいところだが、あの谷は意外に深くてヤブヤブしていてあまり入りたくないのが率直な感想..

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ビンズイの件といい、この春は以前にない例外的な観察事例が起きているが、今朝は近所で青い鳥を確認してしまった。

赤城高原は朝から霧が巻いていたのだが、ガスを通してどこからかキビタキのさえずりに混じって麗しい三鳴鳥の声が聞こてくるではないか。まさか空耳?と思いつつも確かにオオルリのさえずりなのである。

声を頼りに歩いていくと音源は近所の農道脇の雑木林で、この環境はどう見てもオオルリ好みではない。どちらかと言えばオオルリは渓流など水系に近い場所を好んで営巣するので、こんな乾ききった高原の耕作地では考えられないのだ。

程なく枝先でさえずる個体を見つけるが、さてここで繁殖する気があるのか、果たしてただの通りすがりなのか、でも雌がいなけりゃ繁殖もなにもないので、若い個体が気まぐれに鳴いてみているだけっていうところかな。

ちなみにおらが村でも利根川や片品川に近い谷筋ならオオルリは普通に見られるが、家の周囲で「生きた」オオルリは初記録である。

Google Pixel 5

そう、生きたオオルリは初記録だったが、実は「死んだ」オオルリはちょっと前に家の敷地内で確認済みだったりする。

GW中の話だが、この日は前日の晩から明け方まで割と大風だったので、恐らく明け方近くに風に煽られたかで1Fの窓に衝突したようである。まあいわゆるバードストライクだね。

それでも鳥インフルの可能性もゼロではないので直接触れることはしなかったが、我が家のマメさんは見たこともない青い鳥に興味しんしんなのであるw

青い鳥で余談だが、チルチルとミチル兄弟が幸せを求めて青い鳥を探す旅の童話は有名だが、探し歩くのは確かに青い鳥で正しいのだが、結果的に探していた鳥は家で飼っていた籠の中の鳥だったというオチである。

しかも飼っていたのはハトの仲間..原文ではTourterelleなのでキジバトだ..だったので、オオルリのような小鳥ではなかったらしい。

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遅い芽吹き

2019/4/29

うちの庭木も先週末辺りに芽吹くかと思いきや、ここ数日の冷え込みで全体的にトーンダウンしている様子。

明日は雨だがその後は気温も回復するようなので、連休後半に一気に来るかもしれない。

シラカバ

ナツツバキ

ヤマボウシ(背景はソメイヨシノ)
コシアブラ

ブナ(背景はタンポポ)

ブルーベリー

カツラ
FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS + MCEX-11 / PROVIA

近所の谷筋にサンコウチョウの様子を見に行った際、林道の途中でオオルリが鳴いていた。そう言えば今年は声を聞かないなと思っていたところだったが、ちゃんと渡来して来ていた。

近所と言ってもやや距離があるので、よほど風向きでも良くない限りは家までなかなか声は届かないが、日本三鳴鳥の一角を成すだけあっていつ聞いても心地よいさえずりである。

まだまだ桜

2017/4/22

GWを前に都会のニュースから桜ネタが消えつつあるが、山間地や東北以北ではまだこれから桜の季節を迎えるのである。

沼田発地の苗代桜

沼田岡谷の桜並木

沼田岡谷の桜並木を俯瞰

同じく沼田下川田のシダレザクラ

フィールドの谷間ではオオルリがさえずり、今日は家の前でサンショウクイを確認した。ツバメもいつの間にか地元組に混ざって、せっせと巣作りに余念がない。

撮影仕事で渓流沿いの林道を行き来してのロケハン中、目線の高さで鳴いているオオルリを発見。そこそこ近くで逃げることなく鳴き続けていたので、望遠装備のGH4を引っ張りだしてきて4K撮影。

20150516

オオルリは木の梢等でさえずることが多いので、なかなか目線では撮らせてくれない種類だが、連れ合いが見つかってない個体は上へ下へと場所を変えて鳴き続けるので、運が良ければ労せずこんなこともある。写真の個体も一度は高い梢に移動してしまったのだが、15分も待つことなくすぐに降りてきてくれた。

20150516b

音源の近い目線で撮れるとさえずり自体も良い感じで収録でき、鳥の動画としてはベストである。何より空バックにならないので、腹の白を飛ばすことなく且つ本来の青を表現できるのが良い。スチル撮影と違って、動画のフィックスは色々ハードルが高いのだ。

余談だが、記事中の写真はブログ用に2/3ほどトリミングしている。近くで撮れるからと大きくフレーミングするのは素人のすること。特に4Kはほどほど引いて周囲の環境も取り込んで撮りたいものだ。家電量販店で大画面4Kテレビを観てみると良い。アップで映された小鳥が巨大になるほど違和感バリバリだからね。

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眼纏と書いてメマトイ。子供ころは目回りブンブンと呼んでいた(笑)が、そのメマトイがうるさい季節である。

メマトイは、山間地を中心に特に今の季節、執拗に目の周りに集まってくる小型の虫である。以前はメマトイという独立した分類があるのかと思っていたが、基本的には小型のハエの仲間のようである。

同じように集団で集まってくる連中に、吸血もあるブユ..ブヨとかブトとも呼ばれる..がいるが、ブユは朝夕など気温が低い時間帯の行動を主としており、日中は比較的おとなしい。が、その点メマトイは日がな一日お構いなしにやって来るので、終日同じ場所で待機してい時などイライラする原因の一つ、いや主たる理由と言える。

同じような不快生物に蚊やダニ、ヤマビルなどが挙げられるが、前出のブユと蚊はディート系の虫除けで、ダニやヒルは生息環境の見極めでとりあえず対処できるものの、メマトイは追い払うこれと言った方法がまだ確立されていないから面倒なのだ。唯一は風が吹くという他力本願だけが頼みなのである。

強制献血の後に痒みの置き土産をいただく面々(ヤマビルを除く)と違って、メマトイ自体、直接害を及ぼすことはない..線虫系の眼病の元を媒介するケースはあるようだ..のだが、目に向かって次々と決死のダイビングを図ろうとするので、撮影や観察行為においては邪魔者以外何者でもない。

目の水分や眼球のタンパク質?を求めて群がると聞いてはいるが、カメラのファインダーやレンズの前玉、望遠鏡の接眼レンズなどにも節操無くまとわり付いているので、黒く光るものなら何でもいいようである。眼鏡使用者はいくぶん裸眼の人よりはマシのようだが、サングラスは黒いとかえって誘引する原因にもなるので、一概に解決策とはいえない。

ヒマに任せて一機ずつ撃墜し、足元をうろつくアリの目の前に落とすと嬉々として運んでいくので、まあそんな非生産的な行為で気を紛らわし、メマトイ除けスプレーなるものが世に出まわることを期待してやまない昨今である。虫除け、ダニ除け、ハチ除け、ヒル除け、それにクマ除けなど、すでにスプレー缶行商のような携行品の数々に囲まれているので、今更1本増えたところで困ることはないぞ(苦笑)。

20140529

撮影中、特に動画の場合はレンズの前を飛ばれると別の意味でストレスとなるが、そのメマトイ、同じ山域でも場所によってずいぶん集まりに違いがある。一昨日は風が止むと途端にメマトイタイムの始まりであったが、昨日はほとんど集まることなく快適..ブユは結構いたので言葉に語弊があるな(笑)..に過ごせた。

ただ、どんな条件だといるとかいないとかの区別が付かないので、今後もメマトイとの攻防は続くことであろう。

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