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11月に寒波らしい寒波が来なかったせいでとうとう木枯らし一号が吹かずじまい。同じ理由で11月中に来る当地の初雪もなかったし、風花すら吹かなかったのも珍しい。

北極振動の影響で今年は夏前から季節がすこしずれていた印象が強いので、冬将軍の訪れも遅れ気味ということになるのだろう。人の世界の暦など自然には関係ないしね。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / CLASSIC CHROME

先月後半辺りから0℃まで下がる日が何回かあったが、今朝は-1℃と今シーズン初の氷点下となった。

まだ体が寒さに慣れてないが、本格的な冬を前に少しずつ慣らしておかないと。

写真は週初めの谷川岳の冠雪状況。

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ツグミ初認

2022/11/14

例年なら北部フィールドで確認するのだが、今年は図らずも家の裏庭で昨日今シーズン初認となった。

明け方からジョウビタキの声に混じって数羽でキョキョッと鳴き交わしてが、昼前にはもういなくなっていたので、南下途上の一群だったのかも知れない。

ツグミは冬鳥の中では最終ランナーなので、これで季節移動も一段落と言ったところだ。

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / ETERNA BLEACH BYPASS

あとは谷川連峰の稜線部に根雪が来れば冬の始まりだ。

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前線の南下に伴い寒気が降りてきて、列島を北から順に降雪の頼りが届き始めている。富士山も例年よりは遅いもののすでに初冠雪したので、内地の標高の高い稜線部でもそろそろ同様に初冠雪となるかもなった模様。

と言いつつ先週天気の良い日に出掛けた湯檜曽谷左岸からの眺めなど。

それにしても距離にすれば片道3km程度なれど、直登で一気に標高差1100mを詰める白毛門への登山道は、噂通りなかなかエグい登りであった..

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 朝日岳

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 至仏山と燧ヶ岳

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 我が赤城山

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / オキトマと湯檜曽谷右岸
OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 一ノ倉沢の残雪

谷川ピークのオキトマと湯檜曽谷右岸のマチガ沢・一ノ倉沢・幽ノ沢の3本の沢筋が見渡せるのは、県境トレイルの白毛門から朝日岳ルートである。

久しぶりにこの角度から谷川岳を眺めたが、前冬の積雪量が多かったせいか一ノ倉沢の残雪もこの時期としては多いようだ。

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XF150-600mm

2022/9/29

フジの主力であるX-T系やX-H系も、OM-1やE-M1系に負けず劣らず防塵防滴性能を売りにしており、自然の中で撮影するカメラマンへの訴求力は高い。近年は風景などの分野ではそこそこ使っているカメラマンを見掛ける。

ただ、対象がワイルドライフとなるとこれはもうさっぱりで、本格的にフジのカメラで生きもの撮影しているカメラマンは国内では稀有な存在で、実際その手の情報を探すと引っかかるのは海外のカメラマンばかりだ。

国内に限って言えばワイルドライフは鳥が主であるが、そうなるとXマウントのラインナップで不足するのが超望遠レンズである。

これまではXF100-400mmの35mm換算600mmが最長であったが、野鳥撮影では600mmは標準の域なので、絶対的に焦点距離が足らない。この分野では最低でも800mmは必要である。

XF100-400もテレコンをかませれば焦点距離を伸ばせるのだが、相性が良くないのかメーカー純正にも関わらず1.4倍でも開放だと条件次第でキレが良くない結果となる。

そんな中で満を持して登場したのがXF150-600mmということになる。

もっとも、満を持してと言うと聞こえは良いが、実際はラインナップ拡充で優先順位が低く先送りにしていただけと思われ、だからワイルドライフカメラマンからXシリーズは相手にされてなかったのだろう。

iPhone 13 mini

XマウントはAPS-Cなので実質的に望遠端900mmF8相当の超望遠ズームとなる。このクラスでは珍しい全長が不変のインナーズームで、ズーム操作しても重量バランスが変わらない点は良い。ズーム操作も極めてスムーズ。

が、ワイド端にしても小さくはならないので、XF100-400のような携行性が犠牲になっているとも言える。実際、いつも使っているショルダー系のカメラバッグにはどうやってもカメラボディ付きでは入らないw

最初はソニーのFE200-600mmとサイズ感がまったく同じなのでどこぞのOEMを疑ったが、FEは2kgだがXFは1.6kgとかなり軽量。レンズ構成も異なる。

軽量と書いたが、XF100-400よりは長く重いのだが、実際に持ってみるとその重量差を感じさせず、XF100-400を望遠端まで伸ばした状態ではXF150-600のほうがバランスが良い。

ただ、軽量化のためか外装はプラスチックを多用しているので、触ってみるとそれなりにチープ感あり。それはそれで冬場は冷えなくて良いのでこの辺りは好みかな。

FUJIFILM X-T4 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / CLASSIC CHROME / 谷川岳

肝心の画質は期待していた以上に良い。と言うか正直驚いている。

以前シグマの150-600mmをマウントアダプタを介して動画用途で使っていたことがあって、600mmの画質は2段程度絞らないとなかなか厳しかったが、本レンズは600mmF8つまり開放での画質が最も優れているのである。

これはつまり絞って撮る必要性がないことを意味しており、開放F値が暗いことを心配することが実質的に意味がないということだ。

実際、鳥屋..そんなにはいないと思うけど..はXF100-400に1.4倍をかませて35換算で840mmF8で使っていると思うが、XF150-600なら運用上はむしろ焦点距離が伸びる上に画質面では勝負あったということになる。

FUJIFILM X-T4 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / 秋ソバ

市場価格は20万円台中頃で、800mm以上の超望遠なんて200万近くするのがザラの中、この画質でこの価格はちょっと驚きのバーゲンプライスと言ってよいかも。

これは邪推だが、フジもマーケティング的にガリバー3社のように単焦点の超望遠レンズを揃えても今さらプロ市場に割って入れるわけもなく、それならコンシューマ向けに価格を抑えてラインナップを拡充するほうを選んだと言えよう。

ま、性能はともかく商業的に失敗したXF200mmF2の同じ轍を踏むまいという意識はあったろうしねw

FUJIFILM X-T4 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / ホオノキの実

もちろん気になる点もある。

まず、XF200mm同様に色が白..正確にはつや消しシルバー..だということ。よく言われるレンズ鏡胴内の温度対策らしいが、老舗ニコンが黒鏡胴である..一時ブルーグレイもあったが..ことを考えると、言われるほど外装の色に相関性はなく、単に見た目優先のことと思われる。

スポーツ分野では白でも構わないが、ワイルドライフ撮影で目立つのはご法度なので好ましくない。それに傷も目立つw

FUJIFILM X-T4 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / Classic Nega. / 沼田市街地

そしてこれは特に強く言いたいのだが、フードの先端にラバーが付いてないのはいだだけない。このクラスのレンズは一時的にレンズ先端を下にして立てて置くことがある..インナーズームなのでそれが可能..ので、フード先端にぐるりラバーを巻いて欲しい。

こういった点はメーカーの経験値の差であって、よく先達のキヤノン・ニコンを見習って欲しい。別売りでも良いのでオプションで出して欲しいぞ。

FUJIFILM X-T4 / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / ヒョウモンチョウ

その昔はロクヨンクラスを普通に使っていたが、天狗様相手に3000mm超のコリメート撮影が主体になって以降はめっきり必要性を感じなくなっていた。なのでXF150-600mmはそれ以来の超望遠レンズという事になる。

さて、ワイルドライフ撮影ではマイクロフォーサーズが有利なのは依然変わりはないが、900mm相当の優秀な超望遠がラインナップされたことで、今後フジXがどうなるのか予断を許さなくなってきたな。

果たしてOM-1の牙城を揺るがし、拙者の機材でその地位を再びフジXに明け渡すことになるか今後の動向に注視せよw

台湾の周辺で中国が軍事演習をしてその一環で弾道ミサイルを発射、それが日本のEEZに落下して危険なので中止を申し入れたというニュースを見た。

ちょっと待て。落下?違うだろうその表現。宇宙に向けて打ち上げるロケットなら落下と言えるが、軍事演習で発射したミサイルは着弾点が目的地である以上、「落下」ではなく「狙って打ち込まれた」が正しいぞ。

中国を刺激したくないから言い回しがオブラートに包むようになったのだろうが、今の日本が言えるのはその程度である。

で、毎度のことながらそれを受けて日本も反撃能力を!と自称右寄りな先生方が勇ましいことを言い出しているのはテンプレだが、反撃したところで倍返しされるのがオチなので、いつもの言うだけ番長だな。

昨今話題の統一教会の問題から少しでも国民の目をそらしたいところだろうが、そもそもミサイルが打ち込まれた理由が日本側にあるわけでもなく、打ってきたのがいつもの北朝鮮でなく中国だけに、刺激したくないのが本音だろうな。

FUJIFILM X-T4 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / PROVIA

今夏は本当に雨に泣かされる。

佳境に入っている個人開発の合間を縫って天狗様の育雛後期の経過観察に行きたいのだが、少ないすき間時間のやりくりをしても肝心の天候に恵まれない。

仕事場に籠もってデスクワークしている分には涼しくて良いんだけどね..

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神々の山陵

2022/7/12

先週末より上映している映画「神々の山嶺」は、夢枕獏の長編小説を原作とし谷口ジロー(故人)の作画をもとにしたアニメーションだ。

2016年に岡田准一と阿部寛で実写版が制作されているが、今作は日本ではなく仏制アニメーションという点が意外である。

原作通り時代背景的に我々の世代にはどこか懐かしい雰囲気の情景が描かれているが、アニメーション自体も今どきの、例えば新海誠あたりの作画を観てしまうと古さを感じてしまうものの、それもあって郷愁の雰囲気を受けるのかもしれない。

仏制とは言っても作画が谷口ジローなので、E電や新橋駅前、カセット式の初代ウォークマンにテレカの公衆電話の列など見事なまでに当時のバブル期の東京が描かれていた。ただ一点、セミが鳴き交わす季節に広大な麦畑の中を子供時代の主人公が歩くシーンがあるが、それはいかにもおフランスって感じで、日本の田舎の風景なら青田に稲が揺れてないとね。

未だに欧米人の視点では黄金のジパングを想像するのかと思いつつ、大陸の中華の景色を描かれなかっただけでも良しとせねばなるまいか。

登場する山道具なども時代考証がなされているようで、最近のものではなく当時の意匠で描かれている。主人公が山岳カメラマンなのでカメラも登場するが、ニコンF4と思われる意匠でちゃんとフィルムも描かれていたな。

ちなみに実写版ではキヤノン New F-1が使われていて、あの時は1980年代と勘違いしていた..というか羽生という登山家の全盛期設定が80年初期だった..が、主人公の時代は1990年代初期の話なのでF4で問題はないね。

上映は県内はMOVIX伊勢崎だけだったので、久しぶりにMOVIXへ行ったが、本作の客層がいかにもって感じの山屋風情のおっさんばっかりだったのが特に印象的w

FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / Classic Nega. / 撮影5月

山に神々が住むという想像は、おいそれと人が近づけないということと、より天に近いからということなんだろう。信仰の修験の地という見立ては日本では珍しいことではない。

そう言えば、文字通り山のドキュメンタリー映画である「アルピニスト」も観たいのだが、都内へ足を延ばさないと上映していないのが残念である。何れこちらWOWOWかNetflix待ちだな。

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残雪期の山並みの美しさは良い。山頂で昼飯食いながら眺める様々な雪形に彩られた山稜は見飽きることがない。

見下ろす眼下の岸壁の前をイワツバメが乱舞し、すぐ目の前ではイワヒバリが恋の歌を奏で、頭上ではアマツバメが風切り音と共に飛び交ってゆく。

こういうシチュエーションは何にも代えがたいね。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

マイクロフォーサーズのメリットの一つに被写界深度の深さが挙げられる。

何かというと35mm版と比べてボケないだの何だのと言われるが、被写界深度の深さはその逆の話で、F8辺りで十分に遠景までピンが深くなるので、回折の影響を受けないで済む。

何より三脚に乗せて絞り込まずとも、目の前の岩場から遠く連なる山並みまで隅々までピンが来る。もっとも、OM-1なら優秀な手ブレ補正のおかげで三脚を持っていく必要すらないけどね。

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残雪谷川

2022/6/3

仕事場から眺めていてわかってはいたが、予想通り今年の上越国境は残雪が多い。所用でオキトマに登ってきたが、熊穴の避難小屋までの天神尾根沿いの谷筋は雪上のトラバースだらけだった。

山頂直下の残雪は下から見上げる限り例年より多く見えているが、登山道上は50mもないので軽アイゼンでも何とかなる感じ。ただ、無策でここまで登ってきた観光客はここでUターンを余儀なくされる。

チェーンスパイクでもないよりはマシで登れないことはないが、雪が腐ってくる降りは恐怖だな。実際滑り落ちていた登山者が何人かいた。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
Google Pixel 5

GW頃までならスキーで滑り降りることも可能だったらしく、シュプールがシュカブラのように残っていたが、さすがにもうそんなツワモノはいなかった。

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裏山より

2022/5/14

GW後半は天候が良かったので、観光地じゃなければと裏山へ登ってきた。

裏山は言わずとも知れた赤城山だが、黒檜山や荒山だと日帰り登山客でごった返してアレなので、まったく人気のないうら寂れたマイナーコースを辿って大沼まで足を伸ばした。

実際、樹間から垣間見た黒檜山の展望地はそれこそ黒山の人だかりと言った感じだったな。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

裏山からは赤城高原を見下ろすその先に残雪を抱く上越国境が望める。

標高は1500mを超えているので新緑にはほど遠く、アカヤシオやムシカリもまだこれからと言ったところ。

メーカーの受け売り的な言い回しになるが、GH6は歴代のGHを正統に進化させた、写真と動画を高次元で両立させたカメラということになろうか。

今どきのデジタルカメラの静止画としての写真も映像としての動画も技術的な面では垣根などなく、その根幹部分は同じものである。瞬間を切り取るか、長時間に渡って効率よく収録するかというデータの保存形式の違いでしかない。

GH6はその形からしても既存のデジタル一眼カメラ然としているので、基本的には写真機であることに異論はないが、GHシリーズはその系譜を辿ればわかる通り、どちらかと言えば動画撮影を得意とするハイブリッドカメラということになる。

それでは写真撮影機能がオマケかと言えばそんなことはなく、スピードを求めた撮影機能であるプリ連写と4K/6Kフォトこそ搭載されていないが、歴代LUMIX同様のニュートラルで自然な仕上がりは風景などネイチャー分野に合っており、何より老舗のビデオカメラメーカーらしくオートホワイトバランスはかなり優秀だ。

それにマイクロフォーサーズ機でもっとも高画素となる2500万画素センサーは、本来の目的は5.7K動画のためであるのは疑いようはないが、そのおかげで1億画素のハイレゾショットを手持ちで撮れるようになったわけで、オマケどころか一気に高画素機の仲間入りを果たしている。

LUMIX GH6 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / 手持ちハイレゾ

LUMIX GH6 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO

LUMIX GH6 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

LUMIX GH6 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

LUMIX GH6 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

写真は写真、動画は動画という几帳面?でこだわりのある人はともかく、拙者のようなどうせ撮るなら一度に済ませたい派にとって、GHシリーズやS1Hのようなハイブリッド機はありがたい存在である。

余談だが、フジのXもX-H1以降はハイブリッドカメラと言っても良いだろう。来月のイベントでそのX-H1の後継機が発表されるらしいので、合わせて楽しみにしている。