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春の小さな花

2013/3/12

20130312

オオイヌノフグリとは、また何とも有り難くない名前を付けられたものだが、そんなことは意に介すること無く、春まだ浅いこの時期に青い小さな花を付ける。

日当たりの良い畔など農耕地の斜面に多く見られ、他の草木が伸び始める前の春の日差しの一等地に陣取る戦略は、タチツボスミレなどと同じものだ。

その見落としそうな小さな花の直径は10mmにも満たず、それと判って地面に目をこらさないと、その存在自体に気づかない人が居るかも知れない。

梅や桜など春を代表する花木が次々と野山を賑わす中、足下に人知れず咲く可憐な花に目を配るのも、そう悪いことではないだろう。